浪費の原因は?
L:time代表の足野です。
今までに「支出を減らすためにできること」をお伝えしてきました。
※支出を減らすためにできることはこちら↓
そこで、今回は浪費の原因について考えてみたいた思います。
まず、支出には消費と浪費があります。
消費は生活する上で必要な支出です。
一方、浪費は贅沢品などの+αの支出です。
支出を減らす際には、+αの部分である浪費から削減するとされています。
さらに、浪費の中でも良い浪費と悪い浪費があると考えます。
良い浪費とは、本当に心から満足感や充足感が得られるものです。
一方、悪い浪費とはそれらの感覚がない、または一過性のものです。
良い浪費は人生を豊かにしてくれますが、悪い浪費は人生の足枷になります。
それでは、悪い浪費の原因は何なのでしょうか?
それは、見栄や優越感などの外部の尺度で支出することです。
皆さんも良い車に乗りたい、良い家に住みたい、ブランド品が欲しいなどの気持ちがあるのではないでしょうか。
これらが長年の夢や目標であればあなたは心から満足でき、良いお金の使い方だと感じるでしょう。
これは外部の尺度ではなく、自身の心の尺度で支出しているからです。
しかし、これらに少しでも「他人よりも良いもの」といった心があれば、それは見栄または優越感などの外部尺度での充足感です。
他人と比較した支出は、買った直後は心が満たされますが、それは一過性であり次から次へと浪費の連鎖が生まれてきます。
さらに、「他人よりも良いもの」という気持ちが強ければ強いほど浪費額も多くなります。
そして、「どれだけ使えば十分なのか?」ということがわからなくなるため、満足することはなくなるでしょう。
人の価値観は買うに表れると言われています。
自分自身が何を大切にしているのかは、何に支出したのかを整理すると見えてきます。
支出したものを振り返ったときに満足感があるものは、あなたの価値観と一致しており良い支出だと言えます。
一方、振り返ったときに何も感じない、または後悔する場合にはそれらはあなたの本当の価値観とは異なるのではないでしょうか。
著書「LIFE SHIFT」に、
フランスにこんな寓話がある。妖精のオンディーヌは、いびきをかいて眠りこけている夫のバレモンが不貞をはたらいたことに気づいた。怒り狂ったオンディーヌは、夫に呪いをかけた。起きている間は生きていられるが、眠ればその瞬間に死ぬ、という呪いだ。パレモンはこれ以降、目が閉じることを恐れて、一瞬の休みもなしに働き続ける羽目になったという。既存の3ステージの人生のモデルのまま、寿命が長くなれば、私たちを待っているのは「オンディーヌの呪い」だろう。永遠に動き続ける運命を背負わされたパレモンと同じよに、私たちはそれこそ永遠に働き続けなくてはならなくなる。どんなに疲れ切っていても、立ち止まれば生きていけないのだから。
とあります。(引用分中の既存の3ステージとは、教育、仕事、引退という流れのこと)
現代社会において、「仕事をしているときには生きていられるが、仕事をやめると生きていられない」という状況を「オンディーヌの呪いにかかっている」と比喩しています。
これについては、寿命の延伸に伴い引退後の期間が延伸したことが要因の一つとされています。
そして、仕事から引退するためには無駄な支出を減らし貯蓄率を上げることが示されています。
見栄や優越感などの外部尺度のために浪費を重ねることは、「オンディーヌの呪い」にかかった状態に陥りやすくなります。
「買う」に人の価値観が表れます。
見栄や優越感も価値観です。
これらが浪費と関係するのであれば、浪費を減らすためには価値観を変える必要があります。
しかし、人の価値観は他人には変えにくいものです。
自分自身で振り返り、本当に大切にしている価値観は何かを見つめ直すことで浪費の削減へと繋がるのではないでしょうか。
お金とは生命エネルギー(時間)と引き換えにして得るものです。
支出することは、その時間を使うということです。
私自身、現在このような価値観で生きていますので、時間をいかに有意義に使うか、または無駄な支出に時間を奪われていないかということを自問するようにしています。
そして、自分の価値観と時間の使い方が一致しているのかを確認するようにしています。
また、他人と比較することで増える浪費は、自分の目標や目的を達成することへの足枷となると感じています。
このように考えるようになってから、無駄な浪費は本当に少なくなりました。
今回は悪い浪費の原因について人生の価値観という観点から考えてみました。
「オンディーヌの呪い」にかかっていると思った方はこれを機に支出を振り返り、自分の価値観と向き合ってみてはいかがでしょうか。
人生の満足感が高くなるかもしれませんね。
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